フレイルを予防するために大切なこと

高齢者がフレイルになりやすい時期に適切な支援を受けることで、免疫力が低下していても健常な状態に戻ることが可能ともいわれています。多くの高齢者が要介護の状態に陥るまでは、この段階的なフレイル経てからのこととなります。ただフレイルの病理生態や早期発見の指標などの、日本の医療上の判断基準も確立途上といえます。フレイルの原因はっきりとした固有の原因で引き起こされるというわけではありません。加齢に伴って様々な心身の変化や、自身の抱える社会的と環境的な問題が原因となり起こるといわれています。フレイルから要介護状態への移行は、負のサイクルを放置することによりさらに虚弱な状態になるからです。

フレイルの予防で大切なことはすでに慢性疾患などに罹患している場合は、持病をコントロールして今以上悪化させないことが一番です。身体を動かすことが億劫になったり身体機能が低下する理由は、持病の治療が進まずに行動が制限されてしまうからです。そのため医師や薬剤師に連携を仰ぎ、自身に負担がかからない持病のコントロール方法を教えてもらうことも大切です。また感染症予防も大切で免疫力が高いときには問題にならない状態でも、免疫力が低下したとき感染症が重症化することもあります。そのためには免疫力を高める身体作りをしておくこととバランスの良い食事が大切です。他にもインフルエンザワクチンを接種したり、誤嚥性肺炎の予防のために口腔ケアをしっかりと行います。